慶應義塾

自分のテーマを掘り下げ、人間として大きく成長できたSFC時代|秋山 優介さん(2014年環境卒業)

公開日:2026.06.10

秋山優介さん

Percify株式会社 顧問兼採用支援事業部

2014年 環境情報学部 卒業  

誇りを持てる自分へと導いてくれた貪欲に学べる環境

現在の仕事ですが、企業の採用や個人のキャリア形成を支援する人事・人材コンサルティング、企業の事業課題を解決する経営コンサルティング、様々なカウンターパートとコラボレーションした事業開発の3つの軸でおこなっています。大学を卒業後、複数の人材サービス企業を経て独立しました。

人材サービスの基本は、人材を求めている企業と優秀な人材をつなぐこと。法人のお客さまには外資系金融、外資系コンサルティング、日本を代表する大企業・メガベンチャーと多岐に渡り、採用に向けた競争力を高めるための課題を解決しています。新卒採用の領域では、後輩である慶應の3・4年生を対象にキャリアカウンセリングをおこない、彼らの希望を叶えるだけでなく、彼らの持つ才能に気付きを与えるべく日々試行錯誤をしています。

会社員時代には、人手不足に悩む業界に特化したチームを立ち上げたり、雇用調整にまつわるケアを経験したりとさまざまな経験ができました。大手企業複数を渡り歩くなかで、大手企業のリアルな限界が見えてくる立場でもあり、自分自身が価値を提供したいというチャレンジ志向が強まって独立しました。独立前には、スタートアップ企業への参画も経験しています。

高校時代の学業は「優秀」というものからほど遠く、浪人の1年間で偏差値を20以上も上げてSFCに合格しました。さまざまな大学があるなかで、SFCには時代の先端を走っている印象を持っていました。同じ慶應義塾大学でも、他キャンパスとは違うカラーやコンセプトがあり、シンプルにいろんなことが学べそうなイメージがありました。

高校までは自信を持つことができなかった自分ですが、自分を変えたいという想いで、とりあえずなんでも学んでいこうと考えていました。もともと進路の方向性が明確に決まっていたわけではなく、最初の2年間はシラバスを調べて面白そうな授業を貪欲に取っていきました。自宅が横浜市だったので、日吉キャンパスの一般教養科目も受講しました。興味の範囲を広げながら自信もつき、本当の関心に訴える授業とも出会うようになりました。

なかでも憶えている授業は、学部1年で学んだ渡辺利夫先生の「心のライフデザイン」や、玉村雅敏先生の「コラボレーション技法ワークショップ」です。普通の大学にはない実践的な学びに感動し、受講してよかったと思いました。新しい経験が開かれるたび、今の自分の価値観が形作られてきた実感があります。

2年生から、榊原清則先生の研究会で本格的に経営学を学び始めました。榊原先生が他大に移籍されたので、前述の玉村雅敏先生を思い出して玉村研究会に入りました。ちょうど震災があった2011年のことです。その後、医療福祉領域の秋山美紀研究会に移って卒業しました。

秋山研究会に入ったのは、秋山先生の「医療コミュニケーション」を受講したのがきっかけです。いま振り返ってみても、自分が本当に学びたかったのはコミュニケーションやコラボレーションの分野だったのでしょう。その根底とつながっている心理学への関心が、秋山研究会を選ぶ決め手になりました。SFCで受けた授業は、その後の学びや気づきと重なって、すべてが自分なりのテーマやキャリアパスにも収斂しています。

秋山さん

仕事に活かされたSFCの探究スタイル

現在の仕事で取り組んでいる事業開発にも、SFCで学んだ基礎的な研究プロセスとの共通点があります。お客さまにインタビューしたり、課題を探したり、それを踏まえてアウトプットを出したりという一連の流れは、秋山先生から学びました。もともと得意なことでもなかったので、「あの時やっておいて本当によかった」と心から思います。

今の自分の仕事では、慶應義塾をはじめさまざまな大学や学部の学生とお話をする機会があります。そのなかでも、やはりSFCの学生には独特の面白さがあると感じています。就職先として人気の大手企業が採用したがる「深みのある人」が、SFCにはとても多いと採用人事の長い経験からも確信しています。

自分なりのテーマを持ち、深めていける人たちが多いのがSFCの特徴です。総合商社でも、不動産開発でも、業界に関わらず多くの企業がそのような個性を重視しています。自発的な研究テーマを学生に深めさせてくれるSFCの環境は、人事の視点からも素晴らしいと思っています。 自分が本当に関心のあるテーマを見つけた人は、その話をするときに輝いて見えます。それが面談時に「面白さ」や「深み」と受け取られるのかもしれません。

すでに自分の興味の対象がわかっていて、それを追求したい人にSFCはぴったりの場所。でもかつての私のように、まだ自分の関心や可能性を知らず、すぐに決めたくもないという人もSFCに向いています。環境は人を決めるという言葉もありますが、SFCで学んでいれば、いずれ自分のテーマを掘り下げざるを得ない状況になります。その学びは卒業後も続く自分だけのテーマとなり、その深掘りを続けるのが「SFCイズム」ではないでしょうか。

問題を見つけて深く掘り下げ、解決方法を突き詰めていく一連のプロセスをSFCで身につけました。それは今でも血となり肉となって、日々の仕事を支えてくれます。知的好奇心が人一倍強いのも、いろんな気づきをSFC時代に経験したから。自分の軸をしっかり持っているSFCの卒業生には、社会に出てからも大きな強みがあるのです。

秋山さん